デザイン:アカオニデザイン(小板橋基希)
『meta めた』(フォイル/2010年)より
『meta めた』(フォイル/2010年)より
『山形じゃあにぃ2010』のためのイメージ(キャンバスにアクリル、鉛筆)
●Art works(出展作品)
『meta めた』
絵本の枠から解き放たれ、描くよろこびにあふれた絵画やドローイング… 荒井良二の〈other side〉が作品集にまとまった。「超える(meta)」という思いを込めた作品集『meta めた』(フォイル/2010年)掲載作品を展示。
撮影:永野雅子
『一生一小』
戦前に建てられた小学校校舎『山形まなび館』。美しく甦った教室に、摩訶不思議なオブジェや遊具が置かれ、校舎は再び子どもたちの遊び場となる! 本展のために荒井さんがつくりあげた遊戯空間。
『モケモケ』
今年の5月に出版された最新絵本『モケモケ』(フェリシモ出版/2010年)。「いろんな感覚が、あっちからやってくる(…)もう二度と会えない感覚とさよならするって絵本」(荒井良二)。五感を刺激する「モケモケ」体験。
『あいのて』
2006年にNHK教育テレビで放映された音楽番組『あいのて』。日常生活の音が〈音楽〉に生まれ変わる不思議な舞台は、荒井さんの手によるもの。番組終了後も保管されていた伝説のセットを再生。
荒井良二の
山形じゃあにぃ 2010
http://www.yamagata-journey.com/
- 2010年9月16日[木]→10月31日[日]
2005年にスウェーデンの児童少年文学賞『アストリッド・リンドグレーン記念文学賞』を受賞し「斬新、大胆、気まぐれ、独自の発光力を持つ作家」と世界に評されたアーティスト荒井良二。そのマジカルな創作活動は、これまで数多く出版されている絵本だけにとどまらず、小説や教科書の装画、挿絵、広告、舞台美術、アニメーション、ライブペインティング、音楽活動など多岐におよんでいます。非日常への旅へと誘うリリカルな心象風景や、有象無象のかたちが跳躍するその筆先が、子どもから大人まで幅広い世代を魅了しています。
今年4月に刊行された絵とドローイングの作品集『meta めた』(フォイル)で、荒井はそのタイトルの示す通り、絵本作家として定着した自らのイメージを「超える(meta)」ためのあたらしい旅をはじめました。その余波を受けとり、アーティストの郷里・山形市で開催する本展では、絵画や舞台美術など、荒井が自らセレクトした近年の実験的な作品群を展示する他、展示会場となる旧校舎の空間に触発されたインスタレーションを、山形の市民や学生たちとともに制作・展示します。
高校を卒業するまでの18年間を東北で過ごした荒井。「ぼくが山形を紹介する展示ではなく、みんなで〈山形への入り口〉を探す旅なんだ」と語る荒井良二の、現在進行形の『じゃあにぃ』は、回顧的な装いはみじんもなく、チャレンジと協働の喜びに満ちた、郷里―山形への帰還となります。
- 会場=山形まなび館(〒990-0043 山形市本町1-5-19)
- 会期=2010年9月16日[木]→10月31日[日]
- 開館時間=9:00―18:00(月曜休館|但し祝日の場合は翌火曜日)
- 主催=東北芸術工科大学
- 共催=山形まなび館
- 協力=山形広域観光協議会、山形市立第一小学校、山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局
- 企画協力=アカオニデザイン、Rコモンズ、フォイル、目黒実
- 企画=東北芸術工科大学美術館大学センター
- 宣伝美術=アカオニデザイン
- キュレーター=宮本武典(東北芸術工科大学講師・主任学芸員)
●Artist
荒井良二|Ryoji Arai
1956年山形県生まれ。イラストレーター・絵本作家。小学館児童出版文化賞、ボローニャ国際児童図書展特別賞、講談社出版文化賞絵本賞、日本絵本賞など国内での受賞多数。2005年にはスウェーデンの児童少年文学賞「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」を日本人で初めて受賞するなど海外でも高い評価を受ける。小説の装画、挿絵、広告、舞台美術、アニメーションなど幅広く活躍。絵本に『はっぴぃさん』『たいようオルガン』(偕成社)『えほんのこども』(講談社)『うちゅうたまご』(イースト・プレス)『モケモケ』(フェリシモ出版)、作品集に『meta めた』(フォイル)他多数。
●Site
山形まなび館(MONO SCHOOL)
本展の会場『山形市立第一小学校旧校舎』は、山形県初の鉄筋コンクリート造の学校建築として昭和2年に竣工後、全国産業博覧会の会場にも使われましたが、老朽化により校舎としての役割を終え、平成13年に国の登録文化財に指定されました。現在は、ものづくりや地域文化の継承と発信を掲げる『山形まなび館』として再生されています。ドイツ表現主義の影響が認められる重厚かつモダンな外観と、白く美しい漆喰の壁。美しく再生された校舎のあちこちで、荒井良二の『山形じゃあにぃ』が賑やかに繰り広げられます。
*山形まなび館 HP= http://www.y-manabikan.com/
●Events
◯ライブペインティング
『やまがたオルガン』
◯トーク
『荒井良二+竹井正和の持ち込みナイト』
荒井良二の最新作品集『mata めた』を手がけた竹井正和が、2007年より毎月開催しているポートフォリオ・レビューイベント『竹井正和の持ち込みナイト』を特別開講。ともに出版界で活躍するお2人に作品を批評してもらいたいというクリエイターの皆さん、ぜひ自作を持ち込んでください。
日時:10月16日[土]19:00→21:30頃
会場:山形まなび館休憩室
出演:荒井良二、竹井正和(編集者/フォイル代表)
持ち込み定員:先着10名(作品ポートフォリオと最大で80号程度の実作品1点を、当日の18:00に参加者が直接会場に持参ください。原則として郵送による持ち込み・返送には対応しません)←定員に達したため、受付を締め切りました。
申し込み方法:Eメール(museum@aga.tuad.ac.jp)またはお電話(023-627-2091)にてお申し込みください。9月1日[水]より受付を開始します。定員になり次第、締め切ります。なお、トーク聴講のみの方は事前申し込みの必要はありません。
*会場は当日になって変更になる場合があります。
ゲストプロフィール:竹井正和|Masakazu Takei
1961年、大阪・西成生まれ。84年、径書房に入社し、径書房社長を経て、89年、28歳でリトルモア設立。大竹伸朗の作品集、浅野忠信の画集、ホンマタカシや川内倫子の写真集、町田康のエッセイ集、吉本ばななのインタビュー集などを手掛ける。2004年にリトルモアを退社し、フォイル設立。現在はフォイル代表。アート本の編集を中心に数々の本を手がける。奈良美智、Ron Mueckなどアートをはじめとした本の編集に携わる一方、2007年にはフォイル・ギャラリーもオープンさせ、現代アートを多角的に紹介している。
●Projects
『しるしときおく』
『黒板モケモケ』
『山形じゃあにぃ映画化プロジェクト』
1989年の第1回開催以降、20年以上も世界のドキュメンタリー映画を紹介し続けている『山形国際ドキュメンタリー映画祭』が、『山形じゃあにぃ2010』とコラボレート。映画祭スタッフで新進監督の黄木優寿さん監修のもと、複数の市民カメラマンが荒井さんの「じゃあにぃ」の足跡を記録し、その成果を来年の映画祭で上映します。
●Access
山形まなび館
〒990-0043 山形市本町1-5-19 (023-623-2285|管理事務室)
*山形駅から徒歩10分 中心街100円循環バス本町下車徒歩3分
*詳細MAPは山形まなび館HPをご覧ください。→
http://www.y-manabikan.com/